〇 OS、アプリケーション、アンチウイルスのデータベース等を常に最新の状態に保つ
〇 UTM導入等によるネットワーク全体の防御を行う
– 1/9号 目次 –
01. Clickfixの亜種か…偽のブルースクリーンからコマンド実行、マルウェア感染に誘導
02. 国内サイバー攻撃、不具合による大規模障害等…JNSA「セキュリティ十大ニュース」発表
03. ラジオ局Webサービス、AuDeeメッセージ投稿データなど流出…外部クラウドに不正アクセスか
Clickfixの亜種か…偽のブルースクリーンからコマンド実行、マルウェア感染に誘導
– 1月5日(現地時間)、セキュリティ企業のSecuronix社より、ユーザーをマルウェア感染に誘導する新たな攻撃の手口について注意喚起が出されています。
– 「PHALT#BLYX」と名付けられたこの手口では、いわゆる「ブルースクリーン(BSoD)」に似せた全画面表示を行い、復旧のための手順と偽ってトロイの木馬「DCRat」へ感染させようとするとのことです。
– 表示されている復旧手順において「Win+R」「Ctrl+V」「Enter」を押すよう指示し、PowerShellスクリプトを実行させようとする、いわゆる「ClickFix」攻撃の亜種とされており、Securonix社では、この手口の回避のため、従業員に対しClickFix攻撃について周知させ、「ファイル名を指定して実行」やPowerShellコマンドラインに不審なスクリプトを貼り付けないよう警告すること等を呼び掛けています。
AUSからの所感
Booking.comの予約キャンセル通知を騙るメールからフィッシングサイトに誘導、「ロードに時間がかかっている」という偽のエラーダイアログ上でボタンをクリックさせることにより偽のBSoDを表示、前述の手順でPowerShellスクリプトを実行させることにより、Windowsデフォルトのアンチウイルスによる防御機構を無効化した上で、不正なファイルをダウンロードして実行させるとしています。
全画面表示で相手を騙し、正常な判断を失わせる手口としては、既に偽のセキュリティ警告による「サポート詐欺」が知られており、今回のものもIPAによる特集ページ(https://www.ipa.go.jp/security/anshin/measures/fakealert.html )が参考となるでしょう。
実際のBSoDにおいてはあらゆるキー操作が効かなくなり、そもそも「Win+R」を押しても「ファイル名を指定して実行」のダイアログは表示されず、逆に今回のケースであれば、サポート詐欺と同様に「ESCキーを一定時間押す」、もしくは「Ctrl+Alt+Del」からタスクマネージャーを起動し、ブラウザーのプロセスを強制終了するといった回避策を実行できるよう心掛けることが大切です。
国内サイバー攻撃、不具合による大規模障害等…JNSA「セキュリティ十大ニュース」発表
– 12月25日(日本時間)、日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)より、「2025セキュリティ十大ニュース」が発表されました。
– サイバー攻撃によるセキュリティインシデント関連では、1位にアサヒグループホールディングス等への「相次ぐ企業へのサイバー攻撃」、2位にこの事件にも関連して「サプライチェーンに波及するサイバー被害、賠償問題に発展するケースも」、3位「金融庁、証券口座乗っ取り被害急増で注意喚起」、4位「生成AI悪用し不正アクセスの中高生3人逮捕」、7位「IIJ不正アクセス、日本取引所グループや地銀など各所に影響」が挙がっています。
– 改修や設定の不具合等で生じた障害関連も、8位「東名高速や中央道などでETC障害」や、番外編として「2025年11月18日はインターネットが壊れた日(Cloudflareにおける障害)」が挙がっています。
AUSからの所感
ランサムウェアが絡むインシデントが2021年以来5年ぶりに1位となっていますが、2024年もKADOKAWAやイセトーへの攻撃がそれぞれ3位・8位につける等、既に10年以上猛威を振るっており、その被害と影響の拡大は「今や災害級」としています。
他にも5位「能動的サイバー防御関連法案が成立」等のセキュリティにかかわる制度の発足や世相、あるいは9位「FeliCaのセキュリティ脆弱性報道で利用者に不安広がる」のように脆弱性情報の報告と開示の問題も取り上げられています。
年末年始にこのような振り返りが行われるのはどの分野でも定番で、セキュリティ関連でも他の団体・企業がそれぞれの立場や視野から発表する同種のランキングはそれぞれ異なった顔ぶれ・順位となるとみられ、視点や取り上げる範囲等の違いによる差異を踏まえながら複数の記事を参照することにより、情報セキュリティに関するトレンドを幅広くキャッチアップすることが大切でしょう。
ラジオ局Webサービス、AuDeeメッセージ投稿データなど流出…外部クラウドに不正アクセスか
– 1月6日(日本時間)、株式会社エフエム東京より、同社が以前運営していた複数のサービスに関する個人情報が流出していたと発表されました。
– 対象となるのは、2025年9月まで運営していた音声プラットフォーム「AuDee」のメッセージフォーム投稿データの一部、2023年1月まで運営していた「マイスタジオ」他番組関連サービスのユーザー情報に関する、ユーザーネーム(ラジオネーム等)・性別・年齢・職業種別・都道府県・投稿メッセージ本文およびメールアドレス等とのことです。
– 年初より一部SNS等において、同社のサーバーが攻撃を受け大量の個人情報が流出したとする投稿があったことを受け調査した結果、ユーザー統計分析用に利用している外部クラウドサービス上のユーザー属性情報の一部が、何らかの原因により流出していたものとしています。
AUSからの所感
同社運用サーバーにおける不正アクセスおよび情報持ち出しの痕跡、および地上波ラジオ番組のメッセージフォームへの書き込みの流出はなかったとしており、また流出したとされるデータについても分析用に加工され、氏名・住所・電話番号・ログインパスワード・クレジットカード情報等は含まれていないとのことです。
会社が運営するサーバーについて防御を固めることはもちろん、外部サービスの利用にあたっても、アカウントの管理・強固なパスワードの設定・データへのアクセス許可設定の確認等を怠りなく実施すること、また社内PCへのマルウェア感染を踏み台にしてのアクセスの可能性も鑑み、アンチウイルス・UTMによる防衛を確実に行うこと等が肝要です。


